働き方改革関連法が成立し、医師の労働時間についても2024年4月から制限が加えられます。使用者側が労働時間を管理するために、近年スマートフォンのアプリをはじめとした電子的な方法を用いて労働時間を把握するサービスが上市されています。本稿では、このような電子的な方法が導入されることの影響を法律の面から検討しました。影響は労働基準法だけではなく、憲法上の権利、個人情報保護法、労働安全衛生法にも及びうることを解説し、結論として使用者は必要な範囲での情報の取得に努めるべきであることを述べました。また、今後は業務の改善、マネジメントを目的として取得した情報の二次利用が行われるようになると考えられます。