ビックデータで医療費の構造を可視化.
Hiramatsu Y, Ide H, Tsuchiya A, Furui Y.
Examining proximity to death and health care expenditure by disease: a Bayesian-based descriptive statistical analysis from the National Health Insurance database in Japan.
Health Economics Review. 12(6):187–196.

医療費が増加する理由の一つとして、死亡前に医療費が上昇するか否かが注目されています。ところが、ほとんどのレセプトデータ(医療費に関するデータ)には病名が複数入っているため、これまで医療費を病気別に捉えるのが困難でした。今回、レセプトデータから病気別に医療費を割り出す新たな手法を開発し、国民健康保険および後期高齢者医療の65〜94才の男女12万人のレセプトデータを分析しました。その結果、死亡前の医療費の増加は慢性の病気では小さく、直接の死因につながるような病気にかかった場合はより大きいことが確認できました。さらに、病気別と年齢別に解析したところ、がんの医療費では65〜74才は85〜94才の6倍も高く、循環器、呼吸器ではその差は小さいことがわかりました。

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